折り畳み式竿受け台

2013年9月

港の岸壁でのたらし釣りをする機会が増えてきました。

今後、年を取るにつれ増えてくると思われます。

岸壁用竿受けを持っていないので作ることにしました。

 

岸壁用竿受け台としては車止めに挟むタイプが市販されていますが、他のタイプの物は見当たりません。

車止めに挟むタイプの物を木で作って使用している人も見かけます。

どちらにしても竿の位置が地面に近く膝や腰に負担が掛かりそうです。

餌を付けて設置し魚が掛かれば取り込み、その他釣れなくても餌付け仕掛け直しとしゃがむ必要が出来てきます。

従って100匹釣れたらその4倍の400回はしゃがんだり立ったりする必要が出来てきます。

かなり膝や腰に負担が掛かりそうです。

他の釣り人では市販の車止め用竿受けを改造し車止め部分と竿受け部を分離し、その間をパイプで繋ぎ立ち上げて使っているのを見かけます。

それは竿1本1台必要で、餌付け器にも必要です。

 

そこで1台で竿を3本まで設置でき、餌付け器も取り付けられ、その他の便利な機能も付けられ、しまうときに小さく折りたためて軽く持ち運びに便利な竿受け台を考え作りました。

 

材料は19mm×38mmの角材、いわゆる1×2材の長さ1820mmを6本使い作りました。

材料費は市販品を3台買うよりは安くて済みました。

高さはクーラーボックスに座ったり椅子に座ったままでも操作でき、立ったままでも操作出来る700mmとしました。

また材料の取り合いの関係からも、この寸法にしました。

 

折りたたんだ状態です。

 

仕舞寸法:H=130mm

     W=470mm

     D=930mm

 

突起部を含む最大寸法です。

立てた状態です。

展開するとこんな形になります。

 

ストッパーにより自動的にこの状態になります。

 

ストッパーが効いた状態です。

 

ストッパー自体の自重により立てた状態より展開すると自動的にひっかかるようになっています。

 

ストッパーは木だけだと、強度が不足すると思いステンレスプレートで補強しています。

 

相手側にもステンレスプレートで補強しています。

 

ストッパーがしっかり効いています。

 

ストッパーを外すときは軽く持ち上げるだけで済みます。

バケツ置台が収納されています。

展開するとこの様になります。

ここにバケツを置き、海水を入れると竿受け台の重しとなり安定します。

岸壁釣りでは海水は魚入れや手洗い等、必ず使うものでそれを重し兼用に使います。

 

竿受け部です。

竿を置く部分は木を削りスポンジゴムを張り付けました。

竿を引っ掛ける部分にはUボルトを使い熱収縮チューブをかぶせて、錆防止と竿に対する傷防止としています。

竿受け部の竿台部分は上下に伸縮でき、竿の海水面に対する角度を変えられます。

一番上にある状態です。

これで竿はほとんど水平になります。

 

これで一番下にした状態です。

竿先は水面に近くなります。

15mmピッチで可変出来るように穴をあけ、ステンレス釘を差し込み固定できるようにしてあります。

ストロークは135mmです。

左右2か所にあります。

 

何時もの同じ釣り場ではいつも同じ位置になります。

この位置のまま折りたためます。

釘が抜けないようにPPパネルで押さえています。

 

釘を抜き差しする時は、PPパネルを回転させ、ずらせばいいだけです。

 

左右2か所です。

 

竿立が収納されています。

 

壊れた三脚の部品を流用しました。

展開するとこのようになります。

 

釣れた魚の取り外し、仕掛けのセット、仕掛けの修正等々、色々と竿立ては便利です。

 

また、たらし釣りと同時に投げ釣りもできます。

餌台も収納されています。

 

展開するとこのような姿勢になります。

穴の中にキャップを入れて使います。

 

また、ハンガーとしても使えます。

サビキ仕掛けにつけるアミ類を針にこすり付ける「餌付け器」もセットできます。

 

収納状態です。

展開するとこのような形になります。

 

ノブをまわしてしっかりと固定します。

 

餌付け器をセットするとこんな形になります。

 

餌を付けやすい高さになっています。

 

竿受け部より高くなっています。

一番右側の竿と角度が違えてより右側を向いているので、

竿が邪魔になって餌が付けづらいと言うことは有りません。

 

フックを4つ付けてあるので、撒き餌の為のひしゃく、撒き餌粉砕器、魚掴み、はりはずし、タオル等々が掛けられるようになっています。

全体像 横。

 

設置部分の足の芯ー芯は450mm。

竿受け部の芯ー芯は300mm。

竿受け部の手前と下部足の手前の差は芯ー芯で竿受け部が50mm手前(写真では左)になっています。

全体像 前。

 

幅400mm(突起部含まず)

全体像 手前。

 

 

完璧なオールインワン竿受け台が完成しました。

防水、匂いの付着防止の意味から色なし、色つきを問わず必ず塗装は必要です。

今回は水性の耐水耐候性塗料を使いました。

塗装前の木で組み立てて動作等を確認後、分解して部品ごとに塗装しました。

乾燥後、金属部品、塗装後のパーツを組み立て完成させました。

 

岸壁において車止めの有り無しに関係なく設置出来、車止めの手前やまたいでの設置が可能です。

このままでも使用できますが、バケツを置いて海水を入れればより安定します。


2015年11月22日

口がかり針はずしを付けることにしました。

Φ1.6のステンレス硬線をM6mmでネジ止め出来るように加工しM6オニメナットを埋め込みノブで締め付けられるようにしました。

ステンレス硬線は熱処理しました。

このようにセットして使います。

これに魚を引っ掛けて針を外します。

針が外れるとその下に置いたバケツに魚が落下する仕組みです。

針が硬線に引っかかっても左にずらせば針は外れます。


2015年12月27日

Φ1.6では大きい魚の場合重さに負けて役に立たないので、Φ2.0ステンレスバネ線を使い写真のように加工して熱処理してバネ力を強めました。